シェイクスピアの発音はイギリスの標準的な発音(PR)とどう違うの?

シェイクスピアの発音はイギリスの標準的な発音(PR)とどう違うの?

 


     英語学習者

「シェイクスピアって16世紀~17世紀のイギリスの代表的な劇作家だけど、その時代の英語はイギリスの標準的な発音とどう違うの?」

「動画などもあったら見てみたいな」

こんな質問に答えます。

 

<本記事で分かる内容> 

・シェイクスピア(16~17世紀)の英語発音と
 イギリスの標準的な発音(PR)との違い

・シェイクスピアのオリジナル発音を再現している動画




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シェイクスピアの発音はイギリスの標準的な発音(PR)とどう違うの?

 

 
 
 

 

 

ウィリアム・シェイクスピアは、16後半~17世紀前半のイギリスを代表する劇作家です。

「ハムレット」「オセロ」「マクベス」「リア王」「ロミオとジュリエット」「ベニスの商人」など数々の名作を生みだしました。

 

 

シェイクスピアの劇は今日でも演じられていますが、当時の英語はどのような発音だったのでしょうか?


現在のイギリスの標準的な発音(RP)と、当時のシェイクスピアの作品の英語発音と比較をしました。

 
 
 

「r」の音は舌をしっかりと巻いていた

 

イギリスの標準発音(RP)では、単語の初め等の「r」は舌を巻いて発音しますが、それ以外は舌を巻かずに発音する場合がとても多いです。

ところが、シェイクスピアの時代は、現在のアメリカ英語の発音の様に、舌をしっかりまいて「r」を発音していました。

例えば以下のような単語です。

 

RP シェイクスピア
    nurse「nəːs」 「nərs」
    start  「staːt」 「start」
    north「nɔːθ  「nɔrθ」
            letter 「letə」    letər」



 

「əʊ」の発音は「ə」と発音していた

 

RPでは「əʊ」と二重母音で発音する単語が、シェイクスピアの時代では「ə」と発音していました。

つまり、日本語で書くと「アウ」が単に「ア」と発音していたようです。

RP シェイクスピア
out「əʊt」 「ət」
loud「ləʊd」 「lət」
noun「nəʊn」 「nən」
count「kəʊnt」 「kənt」



「ai」の発音も「ə」と発音していた

 

RPでは「ai」と二重母音で発音する単語も、シェイクスピアの時代では「ə」と発音していました。

つまり、日本語で書くと「アイ」も「ア」と短母音で発音していたようです。

RP シェイクスピア
price「prais」 「prəs」
tribe「traib」 「trəb」
time「taim」 「təm」
Friday「fraidi:」 「frəde:」



 

二重母音は音を伸ばすこともあった

 

RPでは「əʊ」「ai」などの二重母音は、シェイクスピアの発音では、二番目の母音を落として短く発音場合を説明しましたが、音を一つ落として長く発音する場合もありました。

幾つか例をご紹介します。

RP シェイクスピア
goat「gəʊt」 「go:t」
near「niə」 「ni:r」
square「skweə」 「skwe:r」 
face「fais」 「fe:s」



 

「ʌ」は「ˠ」と発音していた


RPでは「ʌ」と発音する単語が、シェイクスピアの発音では「ˠ」と短く発音します。

「ʌ」は日本語の「ア」に近い発音で(舌の位置は後ろに引く)、「ˠ」は「ʌ」よりも口を大きく開けた「オ」に近い感じで、舌の奥で奥の柔らかい部分(どのちんこの部分)を閉じる軟口蓋音です。

軟口蓋音は日本語では籠「かご、kago」の「ご」や、ingの「ング」の感じでと同じです。 

幾つか例をご紹介します。

RP シェイクスピア
cup「kʌp」 「kˠp」
rub「rʌb」 「rˠb」
butter「bʌtə 「bˠtər
love「lʌv」 「lˠv」



 

「æ」の音は「ɑ」と発音



イギリスの標準発音(RP)で「æ」の発音は、シェイクスピアの発音では「ɑ」と発音していました。

「æ」の発音は特有的なイギリスの発音で、「ア」よりも口大きく開けて舌は口の前の方に位置します。
これに対して、「ɑ」の発音は「ア」と同じくらいの口の大きさですが、舌を後ろ引いて「オ」のように発音します。

この発音は、現在のイングランド北部にも残っています。

 

RP シェイクスピア
trap「træp」 「trɑp」
ham「hæm」  「hɑm」
arrow「ærəʊ」 「ɑrɑ:」
action「ækʃən」 「ɑkʃən」



「ɒ」は「a」と発音



イギリスの標準発音(RP)で「ɒ」の発音は、口を丸めて突き出し「オ」のように発音します。

ところが、シェイクスピアの発音では「a」と発音しており、下記の紹介する単語の発音は、現在のアメリカ英語の発音に似ています。

日本語で表すと、「オ」が「ア」となっていたようです。

RP シェイクスピア
lot「lɒt」 「lat」
stop「stɒp」  「stap」
profit「prɒfit」 「prafit」
want「wɒnt」 「want」



「i」の発音は「e」と発音



イギリスの標準発音(RP)で「i」の発音は、シェイクスピアの発音では「e」と発音していました。

日本語では、「イ」が「エ」となっていた感じです。

RP シェイクスピア
see「si:」 「se:」
field「fi:ld」 「fe:ld」
be「bi:」 「be:」
people「pi:pl」 「pe:pl」



 

「u」の発音は「ʊ」と発音



イギリスの標準発音(RP)で「u」の発音は、シェイクスピアの発音では「ʊ」のように発音していました。

日本語で書くとどちらも「ウ」に近いですが、

「u」は唇を丸めて突き出して「ウ」と発音するのに対し、「ʊ」は唇をあまり丸めずに力を抜いて「ウ」と発音する感じです。

RP シェイクスピア
loop「 lu:p」 「lʊ:p」
mood「 mu:d」 「mʊ:d」
beauty「 bju:ti:」 「bjʊ:te:」
fruit「 fru:t」 「frʊ:t」

 

 

シェイクスピアの発音が分かる動画

 

 

 

最後にシェイクスピアの発音とRPの違いが良く分かる動画をご紹介します。

最初の動画の内容を今回の記事に引用しています。



参考動画:

 

 

最後に一言


いかがでしたでしょうか?
シェイクスピアと標準的なイギリス英語の発音(RP)との違いは、お分かりになったでしょうか。

イギリスの様々な地方のアクセントだけでなく、時代による発音の変化もとても興味深いです。

もし様々なイギリスの英語発音に興味を持たれたら、チャレンジしてみてくださいね。

 

 

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