英語のエリジョン/リダクションとは(Elision/Reduction)?具体的な例とリンキングとの違い

英語のエリジョン/リダクションとは(Elision/Reduction)?具体的な例とリンキングとの違い

英語で複数の単語をつなげて発音することを「連続発音(connected speech)」と呼んでいます。
この連続発音の1つがエリジョン/リダクション(elision / reduction)になります。

英語の学習者にとって、ネイティブが流暢に発音すると聞き取りにくいのは、この連続発音があることが1つの原因になっています。
連続発音の種類とルールを理解するとリスニング力が上がりますし、話すときもネイティブに近い発音が出来るようになります。

連続発音(connected speech)には、4種類が挙げられます

<連続発音(connected speech)の種類

リンキング・サウンド(連結:linking sound)
・イントルーシヴ・サウンド(嵌入音: intrusive sound):リンキングに関連
・エリジョン/リダクション(脱落:elision/reduction)
・アシミレーション(同化:assimilation)

 

リンキング
(Linking sound)
単語の最後と次の単語の音がつながり、あたかも1つの単語のように発音することです
嵌入(intrusive sound) リンキングを行う場合、単語と単語の間に新たな音を挿入して発音することです
エリジョン/リダクション
(Elision/Reduction)
単語と単語をつなぐ場合、最初の単語の最後の音を発音しない、またははっきりと発音しないことです

アシミレーション(Assimilation)

単語と単語の音をつなぐ場合、別の音に変化することです


今回は、エリジョン/リダクション(Elision/Reduction)について詳しく説明いたします。

 

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英語のエリジョン/リダクションとは?(Elision/Reduction):具体的な例とリンキングとの違い

 

 

エリジョン/リダクションの3つの種類

 

単語の最後と次の単語の音がつながり、あたかも1つの単語のように発音することを連続発音(connected speach)と呼びます。その中で「子音と子音」をつなげるときに、1つの子音を落とす場合のことを、エリジョン(またはリダクション)と分類しています。

※今後、文章中ではエリジョンと表現いたします

エリジョンは様々なケースがありますので、4つのパターンに分けて分かりやすく概略を説明します。

<エリジョン/リダクションの種類>

①「破裂音」+「子音」:破裂音をはっきりと発音しない

②「破裂音」+「子音」:破裂音を発音しないケース(エリジョンT、エリジョンD)
③「破裂音」+「破裂音」:前の破裂音を発音しないケース
④「子音」+「同じ子音」:前の子音を発音しない

破裂音も子音ですが、エリジョンが起こる場合は、破裂音が関わるケースがとても多いため、あえて破裂音とその他の子音を分けました。

①~④を見てわかるように、エリジョンが起こる場合の多くは、破裂音が関わっていることが分かります。

破裂音には有声音と無声音があり、それぞれ3種類あります。
・破裂音(有声):d、b、g
・破裂音(無声):t、p、k

※その他の子音には、摩擦音、破擦音、鼻音があります


※筆者意見:いろんな場合があり、混乱するかもしれません。しかし、よく見てみると「子音」+「子音」で単語をつなぐ場合は、最初の子音の発音を落とせば無難であることにも気が付きます。

 

◎①エリジョン/リダクション「破裂音」+「子音」:破裂音ははっきりと発音しない

 

「破裂音+子音」で語と語をつなぐ場合(後ろの子音は最初の破裂音とは異なる場合です)、最初の破裂音ははっきりと発音しません。

この時、口の形や舌の位置は発音する状態にはなっています。
しかし、早口のときには発音しなかったり、人によっては発音しない場合もあります。

次に例を紹介します。

発音 ()内ははっきり発音しない
Sit down si(t) daʊn シッ(ト)ダウン
I’d like ai(d) laik アイ(ド)ライク
Good news ɡʊ(d) njuːz グッ(ド)ニューズ
cheap trick tʃiː(p) trik チー(プ)トリック
quick chat kwɪ(k) tʃæt クウィッ(ク)チャット
Could be kʊ(d) bi: クッ(ド)ビー

 

②エリジョン/リダクション「破裂音」+「子音」:「破裂音」を発音しないケース

 

先ほどは「破裂音」+「子音」の組み合わせで、破裂音をはっきりと発音しないケースを紹介しましたが、破裂音を全く発音しない場合があります。

・子音に囲まれた「t」「d」は発音しない


それぞれ簡潔に説明いたします。

子音に囲まれた「t」を発音しない(エリジョンT)


最初の子音が「t」で、その前後に子音がある場合です。この場合、「t」は発音しません。

発音 ()内は発音しない
want to wɒn(t) tu: ウォントゥ
can’t do ka:n(t) du: カーンドゥ

 

 

子音に囲まれた「d」を発音しない(エリジョンD)

 

エリジョンTと同じように、最初の子音が「d」で回りが子音に囲まれているとき、「d」の発音は落とします。

発音 ()内は発音しない
My friend went to ~ fren(d) went フレンウェント
I’ll send them ~ sen(d) ðem センゼム

 

 

③エリジョン/リダクション「破裂音」+「破裂音」:最初の破裂音を発音しないケース

 

「破裂音」と「破裂音」で単語をつなぐ場合、最初の破裂音を発音しない場合があります。多くの場合、後ろの破裂音が「p」「b」のように、唇を閉じて発音する破裂音であることが分かります。

ここでは4つの例をご紹介します。

・母音+「t」+「k」の場合

sit down のように、母音+「t」+「子音」の場合の「t」は、はっきり発音しないと説明しました。
しかし、母音+「t」+「k」と子音が「k」の場合、「t」の発音は落とします。

例:credit card、white candle、important customer


・「t」+「p」の場合

「t」の後の子音が「p」の場合、「t」の発音は落とします。

例:great park、white paper、white panda


・「d」+「b」の場合

「d」の後の子音が「b」の場合、「d」の発音は落とします。

例:speed board、 bad boy、good time


・「b」+「p」の場合

この場合も、「b」の発音を落とします。

例:club party、Bob puts~、job posting

 

 

エリジョン/リダクション :同じ子音が続くケース(最初の子音を発音しない)

 

同じ子音が続く場合も、エリジョンが起こります。
興味深いのは「l+l」の場合です。

例に挙げているanual leaveのでは、最初の「l」の発音はダークエルで、2つ目の「l」の発音はライトエルですが、エリジョンが起こると、最初の「l」が落ちてライトエルだけの発音になります。

発音 ()内は発音しない
red dragon re(d) dræɡən レッドラゴン
cheap piano tʃiː(p) piænəʊ チーピアノ
big game bi(g) ɡeɪm ビッゲイム
hot towel hɒ(t) taʊəl ホットラベル
annual leave ænjuə(l) li:v アニューアリーヴ
waterproof fabric wɔːtəpruː(f)  fæbrɪk ウォータプルーファブリック

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか?
今回のエリジョンについてご理解いただけたでしょうか。

※筆者意見:いろんな場合があり、混乱するかもしれません。しかし、よく見てみると「子音」+「子音」で単語をつなぐ場合は、最初の子音の発音を落とせば無難であることにも気が付きます。

この記事が、英語の発音を勉強する際のお役に立てますと、ありがたいです。より英語に親しんでいただけますと嬉しく思います。

 

 

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