英語のいろんな母音の発音 ア「ʌ、ə、ɜ、æ、ɑ」はどう違うの?(動画付き)
- 2020.12.24
- 英語の発音、アクセント

英語学習者
英語の「ʌ、ə、ɜ、æ、a」の発音は、日本語で「ア」としか書けないけど、それぞれどんな違いがあって、どう発音するのか知りたいなぁ。
こんな質問に答えます。
・英語の「ʌ、ə、ɜ、æ、ɑ」の発音のしかた(イギリス英語)
日本語の「ア」との違い
イギリス人のネイティブが発音している動画
ほぼ毎日英語を使って仕事をしている「あきら」が、イギリスに留学した経験、さまざまなオンライン英会話の経験、15年以上英語を勉強した経験を通して、英語に関する役立つ情報をご紹介しております。
◆ まえがき ◆
英語の発音「ʌ、ə、ɜ、æ、ɑ」は、日本語で表記しようとすると、どれも「ア」になってしまいます。
しかし、いずれの発音も「ア」とは違いますし、使い分けがあります。
そう言うと、とても難しそうに聞こえますが、舌の位置と口の開ける大きさのポイントを抑えれば、そんなに難しいわけではありません。
イギリスでも色んなアクセントがあり、それぞれの発音の仕方も微妙に異なりますが、今回はイギリスの標準的な英語であるRP(Received Pronunciation 容認発音)をベースに紹介します。
英語の発音に悩まれている方に読んでほしいと思います。
英語のいろんなア「ʌ、ə、ɜ、æ、ɑ」はどの様に発音するの?

日本語の「ア」の発音
まず、日本語の「ア」の発音をやってみましょう。口の開け方と、舌の位置に注意しましょう。特に、英語と日本語は舌の位置が異なります。
※日本語の「ア」の発音は、「a」という発音になります。
口は軽く開けた状態で(中くらい)、舌先の位置はやや前で口の下に付いていると思います。
舌の位置は図中のイメージです
英語の「ʌ」の発音
次に、英語の「ʌ」の発音です。発音は比較的、日本語の「ア」に似ています。ですが、舌の位置が異なります。
口の大きさは、日本語の「ア」よりも大きめにに開けます。
舌の位置は、日本語の「ア」の位置から舌先をやや持ち上げて、舌全体はやや奥に引っ込めます。
「ʌ」を発音するときは、「ア」よりも短めに発音します。
舌の位置を図に示すとこんなイメージです。
口の開け方、発音はこちらをご覧ください。
英語の「ʌ」の発音 | |
口の大きさ | 「ア」と同じくらい |
舌の位置 | 舌を浮かせて、奥に引っ込める |
単語例 | blood、cup、cut、strut |
英語の「ə」の発音
英語の「ə」の発音、特にイギリス英語では、頻繁に使いとても重要ににあります。
口の大きさは、日本語の「ア」よりも小さく、とても軽く楽に開けます。
舌の位置は、日本語の「ア」の位置から舌をやや持ち上げて宙に浮かせた状態です。「ʌ」とは違い、舌を奥に引っ込める必要はありません。
※舌の前後の位置:中くらい(前にも出さず、後ろにもひかず)
舌を浮かせる位置:中くらい
「ə」を発音するときのポイントは、口も舌もとても力抜いてリラックスさせることです。そして、小さく弱めに発音します。場合によって「オ」のように聞こえることもあります。
舌の位置を図に示すとこんなイメージです。
口の開け方、発音はこちらをご覧ください。
英語の「ə」の発音 | |
口の大きさ | 「ア」よりも小さく |
舌の位置 | 舌を浮かせてリラックス |
単語例 | about、letter、the、common |
英語の「ɜ:」の発音
英語の「ɜ:」の発音は、口の開け方や舌の位置は、先ほどの「ə」とほぼ同じです。「ɜ」と発音することはなく、基本的には「ɜ:」と長く伸ばします(長母音)。
このため、「ə」は口の中がリラックスして小さく短く発音しますが、「ɜ:」は長く伸ばすので、舌がやや下がり力が入った状態になります。
口の開け方、発音はこちらをご覧ください。
英語の「ɜ:」の発音(長く伸ばす) | |
口の大きさ | 「ア」よりも小さく:「ə」と同じ |
舌の位置 | 舌を浮かせた状態:「ə」とほぼ同じ |
単語例 | bird (bɜːd)、learn(lɜːn)、nurse(nɜːs) |
英語の「æ」の発音
英語の「æ」の発音です。
口の大きさは、日本語の「ア」よりも大きく開けます。
舌の位置は、「ア」と同じように口の下についていますが、日本語の「ア」よりも前に突き出す感じです。前に声を出して発音する感覚です。
舌の位置を図に示すとこんなイメージです。
口の開け方、発音はこちらをご覧ください
英語の「æ」の発音 | |
口の大きさ | 「ア」よりも大きく開ける |
舌の位置 | 口の下につけ、「ア」より前に出す |
単語例 | cat(kæt)、lap(læp)、back(bæk) |
英語の「ɑ:」の発音
最後に英語の「ɑ」の発音です。
口の大きさは、日本語の「ア」よりも大きく開けます。
舌の位置は、「ア」と同じように口の下についていますが、ぐっと奥に引っ込めます。「ɑ」は通常「ɑ:」と長く発音します(長母音)。
舌の位置を図に示すとこんなイメージです。
口の開け方、発音はこちらをご覧ください。
英語の「ɑ」の発音 | |
口の大きさ | 「ア」よりも大きく開ける |
舌の位置 | 口の下につけ、奥に引っ込める |
単語例 | father(fɑːðə)、hard(hɑːd)、start(stɑːt) |
追記:参考となる動画
最後に、この記事でも参考にしている動画をご紹介します。
舌の位置など、分かりやすく説明しています。
・əの発音の仕方
・æとʌの発音の違い
・ɑ:とæの発音の違い
最後に一言
いかがでしたでしょうか?
「ʌ、ə、ɜ:、æ、ɑ:」の違いと、発音のしかたは分かったでしょうか?
初めは難しいかも知れませんが、口の開け方と舌の位置を意識して、ネイティブの真似をしていくと、だんだん出来るようになってきます。
是非、それぞれの発音が出来るようになって、かっこよく英語を話せるようになってくださいね。
この記事が少しでもお役に立ったのでしたら、有難いです。
・イギリスの上流階級で話される英語 Posh Englishの表現と発音
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